協会について

新会長ごあいさつ

 -協会のさらなる発展を目指して

 平素、日本シェルボーン・ムーブメント協会の活動にご協力をいただきありがとうございます。このたび、2021年度から関口美佐子前会長の後任として当会会長をお引き受けすることになりました北翔大学の瀧澤聡です。当会のさらなる発展をめざして、事務局スタッフの協力を得ながら全力を尽くす決意です。また、会員の皆様のご支援も心からお願いいたします。ひとこと就任のご挨拶を述べさせていただきます。なお、関口美佐子前会長は、名誉会長としてご就任いただき、今後ともご指導を賜りたいと考えています。

 私事で恐れ入りますが、前職では札幌市立小学校にある言語障がい通級指導教室(ことばの教室)や発達障がい通級指導教室(まなびの教室)の教員でした。1996年4月からこの仕事に就きましたが、その年にたまたま市内の大手書店でベロニカ・シェルボーンの著作「シェルボーンのムーブメント入門 第1版~発達のための新しい療育指導法」(三輪書店)を入手したのが、このムーブメントを知るきっかけになりました。それを手にとったとき、シェルボーン・ムーブメントの活動の画像がたくさん掲載されていて、子どもたちの自然な笑顔にとても魅かれました。自分もこの子どもたちと同じような笑顔でいっぱいの活動をしたいなあと感じたことを、昨日のことのように鮮明に覚えています。

 あれから25年の月日が経ちました。この間、私は、このムーブメントの実践経験を積み重ね、国際シェルボーン協会インストラクターの資格を取得し、大学教員になってからは、シェルボーン・ムーブメントの効果研究等を実施してきました。また当会も2010年に、このムーブメントよる支援方法の発展を図ること等を目的に設立されました。さらに、国際シェルボーン協会インストラクターが、関口美佐子先生の他に、平井真由美先生、衣本真理子先生そして当方の3名が誕生し、着実に当会が発展できる条件整備がされてきました。

 さらなる当会の発展には、国際シェルボーン協会インストラクターの増員が必須と考えています。そのためには、当会からSNS等を通して情報発信を積極的に実施し、次世代の教育や療育等に従事する先生方に、このムーブメントの魅力を伝へ、科学的根拠のある成果を示していきたいです。そして、現場に受け入れてもらえる支援方法の一つとして認識していただけるように、研修会などを刷新して充実するようにします。

 今年も、COVID-19の影響により、例年実施していた研修会等の日程は未定です。今後も多くの当会の活動に支障をきたすことが予想されます。このような状況下ですが、当会全体が一体となりこの苦難に乗り越えることができればと切に願うばかりです。当会会員や事務局、ならびに当会に関係する皆様のご健康等を心より祈念しつつ、以上をもって会長就任の挨拶とさせていただきます。

2021年4月

日本シェルボーンムーブメント協会
 会 長  瀧澤聡(北翔大学生涯スポーツ学部教授) 



初代会長ごあいさつ

 1960年代から神戸で障害のある子どもたちの療育活動に携わっていた私が、障害のある子どもたちの療育に役立てられないかという単純な興味をもったのが、シェルボーン・ムーブメントとの出会いでした。その後、もっと詳しく知りたいと思い、創案者ベロニカ・シェルボーンに手紙を書きましたが、残念ながら彼女はすでに亡くなられており、シェルボーン・ムーブメントの後継者の一人であるシンディ・ヒルから、彼女の著書『Developmental Movement for Children Mainstream,special needs and pre-school』(『シェルボーンのムーブメント入門―発達のための新しい療育指導法』) を紹介されました。

 当時、重度の心身に障害のある子どもたちの人としての発達、軽・中度発達遅滞の子どもたちの概念発達、発達障害のある子どもたちの対人関係などいくつかの問題を抱え、それらの発達を獲得するためには、とくに固有受容系や触覚系の感覚が幼い頃より脳に十分に入力されていくことが基本的に大切な要素であると考えてはいたものの、具体的な方法を生み出せずにいた私は、これはと思いこの著書の翻訳に着手しました。 また、1993年には、イギリスから専任講師2人を招聘して第1回「シェルボーン・ムーブメントセラピー」研修会を開催し、多くのことを学びました。

 シェルボーン・ムーブメントは、安全を提供してくれる唯一の道具である床面と、パートナーとなるべき他者との活動を通して、すべての子どもの発達の基礎となる自分自身の身体に対する認識と、自分自身への自信、そして他者に対する信頼を目的に、ベロニカ・シェルボーンによって創案されたムーブメントセラピーの一つです。 その対象範囲は高齢者、成人から子どもまで、発達遅滞、肢体不自由、情緒や行動上に障害のある発達障害、重度・重複障害、そして視力障害や聴覚障害などさまざまな障害に適応させることができます。

 毎年開催している研修会により、これまでに保育所、幼稚園、小学校で多くの援助を必要とする子どもや、成人の支援に関わる現場の先生や研究者にこのシェルボーン・ムーブメントを受け入れていただき、さまざまなかたちで活動していただいています。既存の各分野の訓練方法と併用して、障害のある子どもや大人の人たちのよりよい発達援助のために、このシェルボーン・ムーブメントがより多くの方々にお役立て頂ければと思います。

2013年2月

日本シェルボーンムーブメント協会
 初 代 会 長  関口美佐子(国際シェルボーン協会インストラクター) 



あゆみ

1992年(平成4年)
「シェルボーン・ムーブメント療法」を開始。
1993年(平成5年)
第1回「シェルボーン・ムーブメント(療法)」研修会の開催。
イギリスのシェルボーン・ムーブメント専任講師を招聘し、研修会を開催。
「シェルボーン・ムーブメント入門編と実践編」第1版を翻訳、発行。
1997年(平成9年)
シェルボーンムーブメント療法「母子療育キャンプ」実施。
2000年(平成12年)
中国雲南省昆明に訓練士を派遣し、中国の療育関係者に「シェルボーン・ムーブメント療法」の研修を実施。
2008年(平成20年)
「シェルボーン・ムーブメント療法」を普及させるため、英国より3名の専任講師を招聘して、研修会を開催。
2009年(平成21年)
「コミュニケーションのためのムーブメント」翻訳発行。
2010年(平成22年)
「日本シェルボーン・ムーブメント協会」を設立。


協会について


協会の目的

障がいの有無にかかわらず、幼児・児童・生徒・成人を対象としたシェルボーン・ムーブメントの実施及び、学術研究を推進し、このムーブメントによる支援方法の発展を図ると共に、最新情報の交換と学術及び教育、医療、福祉の発展向上を図ります。

協会について


協会の事業

1)研究大会、学術講演会、研修会の開催
2)会員の研究に関する情報の収集と紹介
3)会報の発行
4)その他本会の目的に質する事業

協会について


事務局所在地

〒650-0004
兵庫県神戸市中央区中山手通5-1-1
 神戸山手大木ビル2階
公益財団法人ひょうご子どもと家庭福祉財団内

TEL:078-382-0294
FAX:078-371-0966



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